「意識なくなるってどんな感じ?」
と尋ねられるることが多いので書いてみる
一言で表現すると、怖い
意識がなくなる直前って、痛くもないし、苦しくもない。
ただ、「止まれ~やめてくれ~~」という思いに逆らって、視界とか聴覚とかの感覚が閉じていくこと事が恐ろしい。
「Windowsをシャットダウンしています。電源を切らないでください」
に似たような状態
自分ではどうしようもない中、「電源切れていってるな~」といった感覚。
意識がなくなる前に、周りに人がいるときは、
「ああ、この人達は、俺をどう見ているのだろう」
「ぶっ倒れたあと、助けてください」
と、考えたりする
それが何度かあって次第に倒れること自体に慣れてくると、
「またか。。次こそ二度と目を覚まさないとかなったらどうしよう」
とか先を心配する余裕があったりする。
「意識不明」とは、自我はあるのか、完全に消えているのか?
「完全に消える」とはいったいどんな感覚なのか?
「消えた」と考える意識すらもまた、消えていく
なんせ、心細く、恐ろしい。
入院中、手足縛られ状態で目が覚めた時、
周りに看護師や家族や医者がいて、アラームが鳴り響いているとき
「助けてくれ!俺はまだ働けるから!!税金もすげえ納めていくから」とか言ってたらしい。
自分でも怖すぎる怖すぎる怖すぎる
身内が苦しんでそう叫んでいる場面に直面したら、涙が出る
今思うと、意識がない中でそんなことを喚いて、暴れるなんて、怖すぎる
人間が最後の最後に見捨てられないためには、
「自分は社会にとって必要な人間です。役に立てます。」
と必死で無意識に主張するのかもしれない。
それでもまあ、当時は「最悪だ、、なんで俺がこんな目に、、」
と思って、気持ちが塞がっていたことも、今はこうやって人に話せるネタになるくらい落ち着いてるわけで。
「人生はクローズアップで見ると悲劇、ロングショットで見ると喜劇」という言葉のとおり、日々の生活の中で辛いこと・苦しい事があっても、後から長い目で、今年一年というスパンで、26年間というスパンで見ると、辛いことも、俺だけの特異な経験だったなと思える。